GoogleやYahoo!で検索をすると、広告が出てくるのはご存知でしょうか?検索連動型広告と言われるもので、クリック課金型広告になります。この広告はユーザーがクリックした時に課金されます。クリックされない限りは広告費がかからないため、効率の良い広告であると言われてきました。

しかしそれも今や昔の話です。検索連動型広告についてはまだまだ効果はありますが、クリック課金型のバナー広告については非常に問題が多い形式であると認識されるようになってきました

クリック課金型バナー広告がブランドを毀損する理由とは

あらゆるサイトに表示させれば効率がいい!?

なぜ問題が多くなってきたのか?といえば、このクリック課金型の広告というのはクリックされなければ費用が発生しないのです。費用が発生しないとなると、多くの広告代理店は「とりあえずクリックされるかわからないけど、色んな所にバナー広告を出しておけばいいや」と考えます

するとどうなるでしょうか?天気のサイトを見ても、オークションサイトを見ても、ニュースサイトを見ても、ゲーム紹介サイトを見ても、どのサイトでも見たことのあるバナー広告が目に入ります。同じバナーが何度出現しても、クリックしない人は1000回表示されてもクリックしません。

ただ、1000回表示されてもクリックされませんから、広告を出す側は費用がかかりません。結果的にユーザーは関係のないサイトでも同じバナー広告を何度も見る羽目になってしまいます。

何度も見る広告は不快に思うもの

マイボイスコム株式会社による『インターネット広告』に関するインターネット調査では、不快に思う広告の第2位に「興味がない・関係がない広告」がランクインしています。一般的に広告は好かれるものではありませんが、全く関係がない・興味がない広告を見ると、人は不快に思うものです。

クリック課金型のバナー広告はまさに不快に思われる可能性が高い広告です。関係がない・興味がない広告をクリックされないからと言ってどこにでも、何度でも表示させることができるのですから。

バナー広告から考えるブランド

「費用がかからないから」といって、バナー広告をどこにでも・誰にでも出していたら、どうなるでしょうか?ユーザーは不快に思い、その商品・サービス、そして企業そのものにも悪い影響を与えます。

つまりブランドを毀損する可能性が高いのです。誰彼構わず出現させる広告はたとえ費用がゼロ円だったとしても、出さないほうがよいと考えるのも当然の判断になります。ブランドをよく知る企業ほど、クリック課金型のバナー広告には慎重になって当然でしょう。

ブランド力がある「宇都宮餃子」の例

ブランド力がある「宇都宮餃子」の例

一つブランドに関する簡単な例を考えてみましょう。

宇都宮の餃子はご存知かと思います。今やご当地グルメで知らない人はいないくらい大人気です。もし目の前に400円の宇都宮餃子5個と中国で製造された400円の冷凍餃子5個があるとします。どちらかを購入しなければならないとした場合、どちらを購入するでしょうか?

おそらくほとんどの人が宇都宮餃子を選ぶかと思います。美味しいと評判の宇都宮餃子はブランド力が強い商品です。一方の中国産の冷凍餃子は日本のニュースで大きく取り上げられるような大事件になりました。不衛生な環境で作られたり、農薬が混ざっているなど騒動になったため、大きくブランドを毀損しています。

ただ、ブランド力が全くなくなってしまった中国餃子でも、宇都宮餃子のように買ってもらうための方法はあります。5個400円を5個100円に割引してしまえばいいのです。そうすれば宇都宮餃子とどちらか比較した場合、「安いから」という理由で購入する消費者も現れるでしょう。

このことからわかるように、ブランドがあれば高い金額で売れ、ブランドを毀損すれば安い値段で売らざるを得なくなるのです。企業にとってブランドがいかに大切か、よくわかりますね。

企業ブランドを毀損するアドフラウド

ブログやニュースサイト、アプリなどで見かける広告の多くは「アドネットワーク」という広告技術を使っています。これはネットワークに参加しているサイト、全てにバナー広告を配信できるという仕組みです。便利ではありますが、最近ではアドフラウドと呼ばれる「広告詐欺」が多く行われる舞台となってしまいました。

アドフラウドは種類が多く、幅広いのも特徴です。例えばプログラムで勝手に広告をクリックするものもあれば、人力でクリックするものもあります。全く見えない場所に広告を配置し、広告表示回数を水増しするパターンもあります。他にも様々な方法で不正に広告を表示したりクリックしたりするものです。

アドフラウドは実は日本で多く行われているとされ、とりわけ動画サイトはアドフラウドの温床になっているとされています(参照:ウェブ広告は無駄ばかり!半分以上の広告は無駄な費用として消えていく)。このような状況では広告出稿側は無駄に広告費を使うだけで、全く意味のない出費となってしまいます。

まとめ:広告は自社のブランドを考えて出稿を

ウェブ広告の世界では今まであまりブランドというものを考えては来られませんでした。広告を出してクリックしてもらう、いかにして効率よく低いクリック単価で多くのクリックを得るか、そればかりが焦点になっていました。

しかし今後は違います。クリックや広告表示場所の「質」が重視される時代になってきました。ブランドを考えた上での広告が必要な時代なのです。