リスティング広告も今や個人や中小企業でも使う人も増えてきました。昔に比べればだいぶ知名度も上がって知っている人が増えたのも大きいでしょう。とは言えリスティング広告を出した時に「全然効果がなかった」という話をよく聞きます。

「全然効果がなかった」という人の多くはリスティング広告をなんとなく出しているパターンが多いように感じます。もしくはFacebookなどのSNS広告も同じです。なんとなく広告を出したところで効果は薄いですから、しっかりと最初に決めておくことが重要です。

初めてのウェブ広告は目標を決めるところがスタート!

準備1:広告の目標を設定する

まずはじめに、リスティング広告を出すときには必ず目標を設定しましょう。広告の目標設定ができていなければ、まったく意味のない広告費用を垂れ流すことになりかねません。

リスティング広告の目標と言うのは例えば下記のようなものです。

  • ウェブからの申込数を2倍に増やす
  • インターネットショッピングの売上を1.5倍にする
  • 多くの人にウェブサイトを知ってもらうため、アクセス数を1000増やす

などです。できれば数字でわかりやすい目標を立てたほうがいいと思います。後ほど、予算によって修正する必要もあるかもしれませんが、数値目標を立てるのがおすすめです。

準備2:広告内容を選別、予算を決定する

次に広告を選別して予算を決定します。広告はそれぞれ得意としている分野があり、強み・弱みがあるのをご存知でしょうか

例えばインターネット広告でYahoo!のトップページにある広告はご存知かと思います。トップページの右側にあるものですが、最近は全体に広告が広がる動画形式のものや、背景まで含めた広告というのも存在します。

このYahoo!のトップページ広告を見て「あ、問い合わせよう!」と考える人はどのくらいいるでしょうか?TOYOTAが自動車の広告をYahoo!のトップページに出して、広告を見たユーザーがその場で行動を起こすでしょうか?スマートフォンの広告をソフトバンクが出していたとして、広告を見たユーザーが「ソフトバンクに乗り換えよう!」とすぐ思うでしょうか?

そもそもYahoo!のトップページ広告はすぐにユーザーを行動させるためにある広告ではない、ということがわかります。Yahoo!のトップページ広告は認知を拡大し、ブランドを意識付けるものとして存在するのです。ですから、新商品を知ってもらいたいという人にはおすすめですが、商品・サービスの売上そのものを上げたいという人にはおすすめできません。

ウェブ広告は二つに分けて考えよう

広告モデルはAIDMAから始まり、現在ウェブの世界ではAISCEASまで発展しています。ややこしい話は苦手という方は、大まかに下記の二つに分けて考えるとわかりやすいと思います。

  • 認知を広めてブランド力をアップさせる広告
  • 顕在顧客から直接購入してもらう広告

認知を広めてブランド力をアップさせる広告の一つに「ディスプレイ広告・アドネットワーク」があります。Google・Yahoo!共に用意されていますが、画像広告や文字広告をネットワークに参加している多くのサイトに表示させることができます。まったく知名度がない場合、広告で認知を広めることも可能です。場合によってはバズを起こすことも可能です(私の年収低すぎ広告の事例)。

もう一つがすでにある程度商品が知られている人に対して広告を見せ、商品・サビスを購入してもらうための広告です。検索連動型広告がこれに当たります。すでに市場として出来上がっているもの、例えばネックレスや青汁と言った商品、もしくは会計ソフトや人材派遣などのBtoBサービスでも利用可能です。

大まかに「認知を広めてブランド力をアップさせる広告」と「顕在顧客から直接購入してもらう広告」に分けると理解が早いと思います

ウェブ広告予算は逆算して決める(例題あり)

広告予算についてですが、こちらは逆算して決めるのをおすすめします。もちろん広告費用として支払える限界が企業ごとに違いますから、限界はありますが逆算して推定することができるのもウェブ広告のいいところです。

まずどの程度の成果を期待するか?を決めます。ウェブサイトから何件の申込みがほしいのか、アクセス数をどれだけ伸ばしたいのか、ECサイトの売上をどれだけ上乗せしたいのか、具体的な数値を決めます。

期待する成果を決めた後、検索連動型広告の場合、自社の狙っているキーワードの金額を探ります。GoogleキーワードプランナーYahoo!キーワードアドバイスツールで、大まかなクリック単価を推定することが出来ます。

おおよそのクリック単価がわかったら、次にコンバージョン率を推定します。目標値としては1%前後が良いと思います。ポスティングでも千に三つと言われ、0.3%の確率でコンバージョンすればいいほうである、と言われています。検索連動型広告でも1%前後を一つの目標にするのは現実的な範囲です。

例として注文住宅のメーカーが「10件の資料請求がほしい」としましょう。この場合コンバージョン率1%と設定し、クリック単価200円だとした場合、下記のような式が成り立ちます。

クリック単価200円÷コンバージョン率1%×10件のコンバージョン=200,000円

ここから、200,000円の広告費が必要だと推計できます。コンバージョン率1%と推定した場合、100回で1件の問い合わせを得る事ができます。となると10件の問い合わせは広告からの訪問1,000回で取れる事になります。1回あたりのクリック単価が200円ですから、1,000回でかけて200,000円の広告費ということになります。

ここで「予算20万円は無理だ。10万円でなんとかしてくれ」と上司に言われた場合、同じ条件であれば5件が資料請求があると考えられます。広告担当者はこれを少しでも件数を増やすために、コンバージョン率の改善やクリック単価の引き下げを考える必要があります。

準備3:PDCAを回す(ただし、一定期間)

準備3:PDCAを回す(ただし、一定期間)

最後に広告の企画をしっかりと決めた後はPDCAを回していきます。広告を出稿し、その内容をチェックして必要があれば修正を加えて、さらに効率的にしていくというものです。

この時、広告効果を測定する指標はいくつかありますが、どの指標を利用するかです。コンバージョンを目標とするのであれば、CPCやインプレッション数などよりもコンバージョン数を第一の指標にすべきでしょう。ウェブサイトへの送客を目的としているのであればインプレッション数とクリック率・クリック数がポイントになります。

プロジェクトが終われば広告は終了です。プロジェクト後にまた広告を出す場合も、しっかりと目標を作った上で出稿しましょう。目的なくリスティング広告を続けていても、予算を無駄に消化するだけです。長く運用していればノウハウも溜まってくるので、スムーズに広告も出稿することができるようになり、さらに効率的になっていきます。

まとめ:料理の下ごしらえと広告の企画準備は同じく重要

広告運用は基本的に料理の下ごしらえと同じで、準備のほうが重要です。準備をした後はカレーやシチューをコトコト煮込むのと同じように、定期的にチェックをしていきます。そして料理で味見をして調味料を足すように、広告もフィードバックを活かして次の料理に取り組むのです。

リスティング広告は出そうと思えば今すぐに出稿も可能です。とはいえ、効果のある広告を出すことができるかはまた別の話です。広告費を無駄に垂れ流すことにならないように、しっかりと企画・準備を行った後に、出稿することをおすすめします。