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マーケティングの価格戦略から見た日本の映画館の価格

レトロな映画館
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映画館の値段って通常で見ると1800円なんですよね。これって結構高いように思うんですけれどもどうでしょう?吉野家の牛丼に換算すると6杯分ですが、それだけの価値があるんでしょうか?しかも消費税アップで値段が上がっているようなシネコンもあると言われています。

よくネット上で議論になる日本の映画館の価格を例にとって、マーケティング的な価格戦略について考えてみたいと思います。

レトロな映画館

2つの価格戦略~上澄吸収価格戦略と市場浸透価格戦略~

マーケティングで有名な価格戦略は2つあります。一つが上澄吸収価格戦略です。これは上澄みだけを狙って価格を決定する方法です。例えばマニアックな人達が購入する商品というものがあります。オーディオであったりアニメ商品などの販売時によく取られている戦略です。上澄吸収価格戦略では早く利益を回収することを狙うために、高めの値段設定が行われるのです。粗利益率を大きくとっているために、一つ一つの販売利益が大きく、少しの販売で開発コストや仕入れコスト、販管費などを回収することができてます。

もう一方が市場浸透価格戦略です。こちらは粗利益率を大きく取るのではなく、小さく取ることによって価格を抑えるという方法です。そうして市場に商品や企業名、ブランド名などを広く浸透させることを狙った方法です。一時期飲食チェーン店が低価格競争をしていましたが、あれも市場浸透価格戦略の一つです。一部の顧客ターゲットだけを狙っていては商売にならないと考え、多くの人を狙うがために低価格のスパイラルに陥っていったと考えられます。ネット業界で言われていたフリーミアムというモデルも、一種の市場浸透価格戦略といえるでしょう。

上澄吸収価格戦略はスキミングプライスとも呼ばれ、市場浸透価格戦略はペネトレイティングプライスとも呼ばれています。

上澄みを説明した水画像

映画館の価格は上澄吸収価格戦略

では日本で高い高いと言われている映画館の価格設定というのは、上記の2つの戦略のうちどちらなのでしょうか。もちろんマーケティング的な価格戦略ははっきりと2つに分けられるものではありませんが、映画の代金はおそらくスキミングプライスに当たるのではないかと思います。すなわち、もともと多くの人をターゲットにした値段設定になっていないのではないかと思うのです。

これは特に邦画を見ているとそうではないかと思います。脚本がしっかりしているものも少ないながら見かけますが、ほとんどが漫画やアニメの映画化、そして有名タレントの起用と言った作品が目立ちます。内容がよければ多くの人をターゲットにできますがアイドルの主演映画、などになってしまうと、アイドルばかりがクローズアップされて結果的にアイドルのファンやアイドルのことが好きな人は見に行くでしょう。しかしそうでない人は興味が出ません。となると、最初から大した客数を呼べるような作品自体が映画にはあまりありません。

となるとシネコン側も映画製作者側もを絞られたターゲットからいかに早く利益を回収できるかを考えざるを得ないでしょう。それならば価格を下げるのではなく、価格を上げて利益を厚くして早く制作費や上映権の費用などを回収しようと考えるかと思います。そうして今のように世界でもかなり高いと言われている1800円という値段が出来上がったのではないかと思います。つまり現在の映画作品を考えると、上澄吸収価格戦略を取らざるをえないのではないかというわけです。

価格設定は慎重に

以上、2つの価格設定方法を紹介しましたが、これはマーケティングの面から見た価格戦略であり、他にもコストプラス法という費用に利益を載せて価格を決める方法などもありますので、ご自身のサービスや商品の価格を決める際に参考にしてみてください。

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