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パラリンピックが優良コンテンツと多くの人が気づいた理由とは?

パラリンピックのロゴ
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オリンピック、皆さん見ていますか?ブラジルはちょうど日本の反対側にある、ということもあって開催している時間帯が夜の競技が多いために、多くの人が眠い目をこすりながら見ているようですね。私も今回はボチボチ見ているのですが、マイナー競技ばかり見ている印象です。それもまた面白いのですけどね。

さてそんなオリンピックが終わるとやってくるのがパラリンピックです。パラリンピックは障害を持つ人たちのオリンピックであり、もうほとんどの人がやっている事自体は知っているでしょう。それではテレビなどの放送は非常に少ないパラリンピックが、視点を変えると有料コンテンツだということはご存知でしょうか?

リオオリンピック関連で最も再生された動画は?

リオオリンピックは水泳、陸上、サッカーなど人気競技で有名選手がたくさん出てきています。もちろん有名選手や人気競技に注目は集まりますが、ネット上の動画再生数で見ると、実情は違ってきます。「リオ五輪に見る、マーケティングアプローチの進化と課題:注目すべき 3つの視点とは?」では、下記のように記載されています。

そして、五輪の人間性や価値観の共有という観点からは、近年パラリンピック大会への注目も高まっており、さまざまなスポンサーやメディアの取り組みも拡大している。リオ五輪では特にイギリスの公共テレビ局のChannel4のパラリンピックキャンペーン「We’re the Superhumans」の動画コンテンツが大きな話題を呼んでおり(イギリスの百貨店チェーン、ジョン・ルイスのCMでも有名なドゥーガル・ウィルソンが監督)、現時点で約3000万回と、もっとも再生されているリオ五輪コンテンツになっているほどだ。

で、その3000万回も再生されたという動画がこちらです。みなさんもSNSでシェアされてきたのを見たことがあるんじゃないでしょうか。

日本の障害者コンテンツはステレオタイプの脱却を

イギリスのテレビ局が作ったこの動画、非常によく出来ています。障害者であろうが健常者であろうが、見ている人たち全員がワクワクしてくるような動画になっています。音楽もウキウキするようなものでリズミカルで軽快です。決して暗い部分は見えないものになっています。

一方、もし日本がパラリンピックに関するコンテンツを作ったらどうなるでしょうか?おそらくこのようなワクワクするようなものは作れないでしょう。24時間テレビが象徴的ですが、障害者に対してのステレオタイプな見方が定着しています。「障害があって大変だけれども、それを周りに支えられて一生懸命頑張って、乗り越え達成する」というお涙頂戴ものです。一部、バリバラのような挑戦的なものもありますが、障害者が登場する=感動という図式が多くを占めています。

日本の障害者コンテンツのほとんどがこのような「障害を持つ人を見て感動する」という感動ポルノがメインになっていますが、実はこれは日本だけでなく、先進国で起こっていることだそうです。アメリカの障害者でありながらコメディアンをされていた故ステラ・ヤング氏が「感動ポルノ」という言葉で語っています(「障害者は「感動ポルノ」として健常者に消費される–難病を患うコメディアンが語った、”本当の障害”とは」)。

このような感動コンテンツの作りでは、パラリンピックの本質的なコンテンツの強みを引き出す事はできません。もし感動コンテンツが有効なら、もっと24時間テレビは視聴率が良いでしょうし、何よりもこのような感動とは程遠いパラリンピックの動画が3000万回も再生されることはないでしょう。

コンテンツは見せ方次第で変わる

ブラックサンダーのプロモーション

ここからはマーケティング的な視点ですが、コンテンツというのは見せ方次第で変わります。同じコンテンツであってもどのように見せるか?によって、そのコンテンツそのものが持つ魅力を変えるのです。障害者がスポーツをするというコンテンツを24時間テレビは感動で、イギリスのテレビはスーパーマンのような人たちとして見せています。同じようなコンテンツでも見せ方一つで全く違うものに見えます。

他にもコンテンツの見せ方で成功した事例、失敗した事例というのはたくさんあります。鳥取県は過疎化も進み、人口流出が進む地方ではありますが、プロモーションは参考になります。唯一スターバックスがない都道府県だったのですが、「スタバはないがスナバはある」というように鳥取砂丘を全面に押し出し、スナバコーヒーなるお店まで作っています

バレンタインシーズンにはチョコレートの販売促進が激しく行われますが、そこで人目を引いたのがブラックサンダーでした。ブラックサンダーは税抜き30円という安いチョコレート菓子で、コンビニでも買えるものです。バレンタインのチョコには不向きかな?と思うでしょうが「一目で義理とわかるチョコ」というキャッチフレーズで安価であるという面から義理チョコに買ってもらえるようにプロモーションをしたのです

コンテンツそのものも大事なのですが、それと同じくらい大事なのは見せ方なのです。見せ方一つでコンテンツの生死が変わるとも言えるでしょう。

まとめ:画一的な見方の脱却を

リオオリンピック、パラリンピックに関しては圧倒的なコンテンツの強さを持っていますが、その強さも「見せ方」次第ではつまらないものになってしまいます。3000万回再生された動画というのは、別に何も可哀想な部分もなければ、障害者で感動をさせるようなこともありません。リズミカルな音楽でワクワク・躍動感が出ています。

今までにない見せ方、切り口を使えばコンテンツも輝いて見えるようになるものです。パラリンピックの人気になった動画は「切り口」「見せ方」というものがいかに大事かということを教えてくれる、マーケターには良い題材になったのではないでしょうか。ぜひ日本のメディアはパラリンピックをたくさん放送して欲しいと思います。

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Comment (1)
  1. 香田 潤 より:

    ステラ・ヤングは、オーストラリアの人で、アメリカの人ではありません。
    感動ポルノのような国民性は、日本、イギリス、オーストラリアではないでしょうか。
    例を挙げると、第2次世界大戦の撃墜王、足無しバーダーことダグラス・バーダー(イギリス)、鉄脚のエース檜與平、義手の撃墜王こと森岡寛というように、イギリスと日本は、障害があっても仲間と乗り越えて達成するファイターを好評価する特徴があります。
    アメリカンヒーローは障害の有無はあまり関係がないようです。デアデビルのように視覚障害ゆえに他の感覚が磨かれて、マカロニ・ウェスタン映画ハチェット無頼のように足が悪い代わりに腕力は人一倍という優位性獲得の一つの個性として見られても障害で感動はないのでしょう。
    障害者をステレオタイプの感動モノ報道を障害者への侮辱としてイギリスで問題になったのが1980年代末から、大規模デモとして事件化したのが1992年のことです。このデモを受けてBBC Producer’s Guidelinesが1996年に改定されました。BBC 2000 Producer’s Guidelinesと1996年版は、5 DISABILITIESについては同じなので参考にしてください。
    なお、東京パラでは、上地結衣に期待しています。

    The Independent (London), July 8, 1992, Wednesday, MEDIA PAGE; Page 15
    Daily Mail (London), October 23, 1992, Friday, Pg. 8,
    The Independent (London), February 14, 1992, Friday, ARTS PAGE; Page 19
    The Independent (London), November 17, 1993, Wednesday, HOME NEWS PAGE; Page 11
    The Times, October 11, 1995, Wednesday, Features,
    The Times, March 25, 1996, Monday, Home news,

    BBC 2000 Producer’s Guidelines
    THE BBC’S VALUES AND STANDARDS
    CHAPTER 9 PORTRAYAL
    5 DISABILITIES
    Consideration of the representation and portrayal of people with disabilities is a complex subject not least because what constitutes a disability is extremely wide. 1 in 4 of the UK population either has a disability or is related to or cares for a disabled person. Disability is even more prevalent in the developing world. People with disabilities are consistently under represented in programmes.
    Programmes can be sensitive to the rights and dignities of disabled people without losing editorial integrity or strength. People with disabilities should not be patronised. Stereotyped thinking that characterises people with disabilities as either ‘brave heroes’ or ‘pitiable victims’ often causes offence.

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